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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第二章その7


ヤング・マイケル・ジャクソン写真集 1974-1984 【初回限定版】


インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫


第二章 その7

多くの子どもたちが独立することを学び、世の中に新しく足を踏み入れ始める時期に、あたしたちは囲いの中に閉じ込められていたのだ。


恐怖や孤独感は、いつかはうまくあしらえるようになるだろうが、いつまでも耐えていることはできないものだ。


やがてあたしたち家族全員が、携帯無線を持ちいつも疑わしげな表情をした逞しい警備の男たちに囲まれていないと、旅行ひとつできなくなってしまった。


あたしたちの生活には、自発的な自分だけの行動などおよそなく、このことがマイケルとあたしをいらいらさせた。


「ラトーヤ、あの人たちはぼくたちのすること、全部知ってるんだよ、話だって全部」とマイケルはいらいらしながら言っていた。


「わかってるわ。あの人たちはいつもいっしょなのよね。少しぐらい離れて歩いてくれてもいいのに」


皮肉なことに、拘束的な、閉鎖的な幼年期の厳しいしつけが、行き先が違うだけで決まりきった毎日が続く、楽しみひとつない巡業生活に、兄弟たちを適応させているのかもしれなかった。


彼らは飛行機からホテルの部屋へさっさと直行させられ、リハーサル、ホテルの部屋へ戻る、ショー、夜はまた部屋へ戻る-----で、残された時間さえわずかだった。


悲しいことに、それほど各地を旅行しながら、兄弟たちの現実の世界はほとんど広がらなかった。


休みの日には、外出して冒険することなど億劫だったので、彼らは冬眠する動物のように部屋に閉じこもっていた。


普通の大人なら情緒不安定(キャビン・フィーバー)を起こすところだろうが、5人の場合はどうだったろう。


いくらまくら投げをやったり、家に長距離電話をかけたり、ふざけ合ったり、そのほかいろいろと気晴らしを考え出したりしたところで、限度というものがあっただろう(いちばんお気に入りだったいたずらは、氷水を入れたバケツを半開きのドアの上に置き、それとも知らずに誰かが来てドアを開けると、びしょ濡れになるというものだった)。


退屈のあまり、マイケルはよくルームサービスに電話をかけ、出来ないことはよくわかっている料理を注文したりしていた。


「えーと、コラード・グリーン(キャベツを主な材料としたスープ)に…コーンブレッド…それに、グラック・アイド・ピース(ササゲ豆)をちょっと添えて…」と、まるでメニューでも読んでいるように品目を並べたて、「すぐ持ってきてください」と言って電話を切り、くすくす笑っていた。


ドアをノックする音がないと、また電話して「ぼくのコラード、まだ?」などと言ったものだった。


さて、男性歌手などというものは、部屋に女性を連れ込んで楽しむ、なんてたやすいことだろう。ご承知のように、ジャッキー、ティト―、ジャーメイン、マーロン、それにマイケルは、自分から喜んで言い寄ってくる若い女性を、そうしようと思えば自由に選べる身分だった。


それなのに彼らの周囲には、あの魔術師で脱出の名人だったフーディニだって通り抜けられないような障害物が、モータウンとジョーゼフによって張りめぐらされていた。
(*ハリー・フーディニとは「脱出王」の異名を取った、奇術師)

HarryHoudini-1899.jpg
(なんか怖いんですけど、この方がハリーフーディニ師)

誰ひとり、警備員の許可なしには彼らには近づけもしなかった。ジャクソン5に一目会おうといろいろ工夫を凝らすファンの手を逃れるため、警備員は互いにコードネームや“ジャクソンノック”というノック法まで考え出した。


兄弟たちの部屋の前に立ってドアをノックしていると、まるで1920年代の禁酒法時代、そっと酒を飲ませてくれる秘密バーの前にでもいるような気持ちになったものだった。


ホテルの廊下に護衛を配置しただけでなく、ジョーゼフは自分の目で一人一人の部屋をのぞき、兄弟たちがいるか、そのほかに誰かいないかをチェックした。


また、父は奇妙な行動もとっている。兄弟たちの部屋に女の子を連れてきて、その眠っているところを見せたりしているのだ(どうしてそんなことをしたのか、理由など考えてみたくもない)。


その後、ジャーメインはマイケルと二人で、女の子をこっそり部屋に入れていたようなことを話していたが、それは事実ではない。


もし二人が本当にそんなことをしていたら、モータウンの重役たちはカンカンになっていただろう。


スキャンダルや子の認知訴訟などは、それが事実であろうが、なかろうが、それ自体が貴重な財産といえる彼らの清潔感あふれるイメージを、損なう恐れがあったのだ。


自由もなく、窮屈な日々を送っていた若きジャクソン5は、一般人にはとうてい理解できない世界の中にいたんですね。

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第二章その8へ続く

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Re: タイトルなし

らもさんのエッセイに載ってる~~実はらもさんの読んだことないんです~~(;一_一)
フーディーニさんって偉大なる魔術師だったことも調べるまで知らなかった私です…

Re: タイトルなし

確かにたとえがウーディニ…結構ラトーヤお姉さん、ウィットに富んでいるのかも(笑顔)
ジョーゼフパパも、なんで?…見せびらかしたいのはわかるけど(;一_一)

ラトーヤは本当に文章が上手ですね。
フーディーニについては偶然好きで読んでる中島らものエッセイや小説に出てきてたのでイメージが湧きやすかったです。でもこの写真・・・セピア調なのが妖しい(^_^;)

フーディニを例えるラトーヤ!スゴイユニークですねモノクロでちょっと恐いです 
このSPやホテルの光景は超アイドルには仕方が無い事だったでしょう…
そして奇妙な行動をするステージパパ(*_*)フーディニより恐い。。。
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