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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第一章その7

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫


第一章  その7

趣味で始めたものが、すぐに仕事に変わっていった。学校が終わると、男の子たちは毎日厳しい練習に励んだ。まず母が指導し、夕食後は父が稽古をつけた。


父は絶対的な完璧性を要求し、めったに褒めず、いつも文句をつけ、よく手を上げた。


“ジャクソン5”として国中でセンセーションを巻き起こすずっと前には、彼らの呼び物は、当時のアイドル、ジャッキー・ウィルソンやジェームズ・ブラウンそっくりの踊り方であった。


居間に鞭を持って立った父の姿は、今も瞼に残っている。誰かがステップを踏み間違えると、バシッ!といくのである。


時には子どもに襲いかかるようにして、その子が息も絶え絶えになり、苦痛で体を折り曲げているのをそのまま、放っておいたりした。


母はそれを見て、「ジョー!こんなことって意味ないわ、もう止めて!この子たちは歌手になんてならなくてもいい!」と叫ぶのだった。


しかし、ジョーゼフは返事一つしなかった。翌朝には学校があることさえ念頭になく、5人組がへとへとになるまでリハーサルを止めなかった。


8時間ぶっ通しで、同じ音符、同じ歌詞、同じステップを、全員が完全に覚え込むまで、何度も何度も繰り返した。


「はい、ステップ・ディップ・ターン!はい、ステップ・ディップ・ターン!はい、ステップ・ディップ・ターン!(踏んで、沈んで、回って)・・・・」と。


8歳のマーロンはステップがなかなか覚えられず、しきりにぶたれていた。


ジョーゼフは、最初はマーロンをグループに入れたがらなかったが、母はかげでは「この子ったら、自分の右足と左足の区別さえつかないんだから…」と言いながらも、マーロンを入れるように言い張った。


そんなことがあったのに、マーロンはダンスをやめず、くたくたになるまで練習に励んでいた。


もちろん、現在では、マーロンは素晴らしい踊り手になっている。


父が最初に生まれた男の子のジャッキーにひたすら暴力をふるったことには、大した理由はなかったとあたしは思う。


あたしはよく母に、なぜジョーゼフはジャッキーを邪険(じゃけん)にするのか、と尋ねたものだった。


母の返事は決まっていた。「わからない、きっと相性が悪かったんでしょ」と、それで万事解決といったふうであった。


ジャクソン兄弟でも、ひときわ才能に恵まれていたこの兄は、子どものころは何度もダンスコンテストで優勝している。


若者に成長してからは、その温かい微笑や知的な褐色の目で、女の子たちに憧れの溜息をつかせたものだった。


ジャッキーは、マイケルと同じくらいのスーパー・スターになれる、生来の才能を持ちあわせていた、とあたしは信じている。


しかし、彼に加えられた精神的、肉体的な絶えざる暴力が、彼の才能を台無しにしてしまったのだ。


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父は自分の手だけでは苦痛を与え足りぬと思ったのか、息子たちにボクシングのグローブをはめさせ、互いに戦わせて喜んでいた。


そのうちに「よーし、ジャッキー、今度はティト―とやってみせろ」と、薄ら笑いを浮かべて言い、選ばれた二人が早く終わらせようと、嫌々ながらパンチを交しているのを、しきりにはやし立てながら観ているジョーゼフであった。


父のもう一つの気晴らしは、あたしたちを怖がらせることだった。あたしが覚えている限りでも、父は夜に子どもたちの部屋の窓にそっと忍び寄り、ガラスを叩いたり、泥棒の真似をして押し入ろうとしたりして、大喜びしていた。


誰かが様子を見に、背伸びして窓をのぞきに行くと、気味の悪いマスクを被った父が飛び出してきて、まるで野獣のように吠えるのだった。


あたしたちが恐怖の悲鳴を上げると、ジョーゼフはそれを見て大笑いするのだ。


それは軽い冗談とか遊び半分とか、ゲームといえるようなものでは決してなかった。いい年をした大の大人が、わざわざ自分の子どもたちをなぜ気を失いかねないほど怖がらせたのか、あたしにはとても理解できない。


もっと悪かったのは、朝、目を覚ますと、観るも恐ろしい怪物が自分のすぐ顔の上におおいかぶさっていたこともあった。


インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリーその8へ続く

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