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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その1 ラトーヤと義姉たちの葛藤

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫

マイケルからの伝言


その1

「ラトーヤ、いいじゃないか、ドライブに行こうよ」
「あたしは行けないわ、マイク。あなただって行っちゃだめよ。今日は家族会議があるんだから」


「知ってるさ。でもそっちには行かないでくれよ」
「だめ、マイク。家族会議となればみんなで行かなきゃ」あたしは強調した。


「わかったよ、でも、その会議は気に入らないと思うな」マイクは頭を振りながら忠告した。「義姉さんたちの誰かが招集したんだよ。しかも、姉さんのことでだよ」
「そんなこと、もうないわよ」あたしはふくれた顔をした。


ここで言っている家族会議とは、ジャクソン家のしきたりになっているものである。ジャクソン家の家族なら、たとえ義理の間柄であっても、“母の日に何を買うか”から、“ランディの外出は多過ぎはしないか”“甥たちはお互いにもっと訪ね会うべきかどうか”まで、話し合いのための家族会議が招集できた。


兄弟のうちではジャーメインが、ずば抜けて多く会議を招集している。ヘイゼル・ゴーディというかわいいけど頭の固い女性と結婚してから、彼はますます威張り散らすようになり、誰の問題にもあれこれ口を出した。


自分の招集した会議でなくても、結局は会を思う通りにしてしまうのだった。そんなジャーメインの姿を見ていると、ますます父ジョーゼフのことが思い出された。


結婚した子どもたちは、自分の家族のことに夢中になり、しだいに両親のもとを離れていくものだが、あたしの兄弟は決してそんなことはなかった。


ジョーゼフにとっては、ジャクソン家は誰のものでもない、まさしく自分の家族であり、そして最初の家族であった。


ジャーメインは夜が明けるとすぐ、毎朝、両親に電話をするのが習慣で、このことが父をとても喜ばせていた。


ジャッキー、ティト、ジャーメイン、マーロン、はみなヘイブンハーストのすぐ近くに住み、毎日のように立ち寄ったり電話をかけたりしたが、母と話すことが多かった。


仲のいい大家族は素晴らしいこともあるが、外から見ればちょっと恐ろしく映るのかもしれない。ヘイゼル、イーニド、ディー・ディー、キャロルといった兄弟の妻たちは、ジャクソン家に溶け込むのに時間がかかった。


彼女たちの家族はジャクソン家ほどには強く結ばれていなかったので、雰囲気になじむまでが一苦労だった。


どんな新婚夫婦でも新しい生活に入るのに同じような苦労を味わうものだが、この兄弟と妻たちにはそれに加えて、若さ、兄弟の名声、妻たちが感じる取り残された気持ちなど、いくつかの困難があった。



いい友だちになれると思って、あたしは、最初は義理の姉妹ができるのを嬉しく思っていたが、全然そうはならなかった。


それどころか、彼女らはジャクソン家そのものになんとなく不満を感じていて、それをあたしにぶつけてきた。


あたしは気がつかなかったけれど、あたしが兄弟たちと仲が良いことに、まさかと思われるだろうが彼女たちは嫉妬したのだった。


はじめのうち、あたしはそれがどんなことなのか知りたくもなかった。自分の夫の妹を恨むほど自信を失った妻がいるなんて、あたしには信じられなかった。


でも、しばらくするとそのまま見過ごすことはできない証拠が現れてきた。ある日、兄弟たちがタホー湖であたしのために小さな誕生祝いを計画してくれたが、妻たちが反対した。理由はわからない。


そして妻たち4人は、甥のタジは本当はティトの子どもではないというとんでもない嘘をあたしがさかんに言い立てている、とティトに言いつけようとしたのだ。


彼女たちがあたしについて言ったことは、悪意に満ちた人を傷つける嘘だった。


幸いなことに、マーロンがその4人の話をたまたま耳にして兄弟に告げ、それぞれが妻を制止した。この事件のためにあたしは気が転倒してひどく具合が悪くなり、医者がホテルに呼ばれた。医者は神経性胃炎と診断し、あたしに家族一座での出演を禁止した。

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義理の姉妹との関係がどんなに難しいか、親子兄弟の絆の深い人たちって気がつかないんですよね。周りがどんなに嫉妬深くなってても…

また、ジャクソン兄弟って、やっぱり親離れしてない、んですよね。
キャサママも子離れしてない…ですよねえ~~(;一_一)

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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その2へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その2マイケル&ラトーヤ対義姉

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫

マイケルからの伝言


その2

幸いなことに、マーロンがその4人の話をたまたま耳にして兄弟に告げ、それぞれが妻を制止した。この事件のためにあたしは気が転倒してひどく具合が悪くなり、医者がホテルに呼ばれた。医者は神経性胃炎と診断し、あたしに家族一座での出演を禁止した。


「でも、出なくてはならないんです」と弱々しく言うと、医者は薬をくれた。


いつもと同じように、その夜もあたしの出番が迫っていたが、その少し前に二人の妻が、「いやな小娘……」とあたしに舌打ちするように言った。「今からくだらないショーに出るのね」


ちょっとした空き時間に、キャロルがこんなことを打ち明けたことがある。「ラトーヤ、なぜあたしたちがあんたを嫌ってるか、わかる?」
あたしは頭を振った。


「毎日、毎日、あたしがマーロンからどんなことを聞かされるか、あんた知ってる?“ラトーヤはそんなふうにはしないよ。ラトーヤならもっとうまくやるよ”。ディー・ディーはティトから、イーニドはジャッキーから、いつも同じ事を聞かされてるのよ、もううんざりだわ」


「でもそれはあたしのせいじゃないわ
「そうね、でもあたしたちみんないっしょになってあんたの話をするのは、そういうわけなのよ。あんたの名前なんて、聞くのもいやになってるの」


そんな話をしたあと、あたしはディー・ディーがティトに、「あなたは妹と結婚したんじゃなくて、このあたしと結婚したのよ」と言っているのを聞いた。確かに彼女の言うとおりだった。


考えてみると、兄弟たちは結婚前にほとんどデートはしなかった。彼らがその成長過程でよく知っている女の子といえばあたし一人だったから、自分といっしょに育ったそのあたしと自分の妻とを、たぶん無意識のうちに比較せずにはいられなかったのだろう。


そのことがどんなに妻を傷つけることになるか、実際にわかっていなかったのだから、彼らに全く罪はない、とあたしは思う。明らかにこのことが、あたしと義姉たちの神経をくたくたにしていた。


キャロルが打ち明け話をしてくれたことには感謝したが、妻たちの嘘つきと意地悪はやまなかった。そんなわけで、特に今度の家族会議には全く気乗りしなかったけれど、マイケルの忠告も聞かず、自分にもいい考えも浮かばなかったので、とにかく出かけることにした。


思ったとおり、会議が始まるより早く、怒りに満ちたヘイゼルは腹立たしそうにあたしを指さして言った。


「あたし、あんたと話をつけることがあるの」
(あーあ、また始まった)「これから絶対うちの子と会ったり、話したりしないでね。これからもずーっとよ」


「あ、あたし、よくわからないわ。あたしが何をしたというの?」あたしはショックでどもってしまった。


あたしがどんなにその子たちをかわいがっているか、ヘイゼルはよく知っていたし、またそれだからこそ、このことがあたしへのいちばん残酷な仕打ちになるということも、彼女にはわかっていた。


「自分のしたことぐらいわかってるでしょ?」ヘイゼルは咎めるような声で言った。


「なんのこと?」あたしは当惑して尋ねた。
「知らんぷりして!」
「でも、ヘイゼル……」


「さあ、きみは自分が何を言ってるのかわかってるんだろう?」と、ジャーメインは頭を重々しく振りながらあいづちを打ち、「だからきみはもううちの子どもたちには会わないようにするんだな。な、そういうこと!」


何のことを言われているのか、さっぱりわからなかった。あたしがいったいどんな罪を犯したというのか、それだけでも教えてくれとしきりに頼んだけれど、無駄だった。

0718latoya-michael.jpg


あたしは自分の部屋に駆け上がった。あとからマイケルが来てドアをノックし、「だから行くな、と言っただろう、ラトーヤ」となぐさめてくれた。


「なんだその顔、ずいぶん悲しそうな泣き顔じゃないか。悪いのはあいつらの方だよ。知ってるだろ、連中は姉さんの歩き方や、話し方、歌や踊りのことまであれこれ言ってるんだ。そんな連中、相手にしないことだね」


「そうね、でもすごく気が動転したのよ。あの人たち、奥さんの言うことは何でも信じちゃうのね、あたしは何もしてないのに」


「わかってるよ。連中が嘘をついているのもわかる。でも、姉さんはよく覚えておくんだ。兄さんたちが結婚した女どもは、僕たち家族の平和や調和を見たくないってことをね。ぼくたちみんながうまくやっていすぎるものだから、気に入らないんだ。見えすいた嘘をでっち上げるのもそのためさ」と、マイケルは同情するように言ってくれた。


ある日、マイケルがあたしを呼びとめて言った。「姉さんのために書いた歌を聞いてほしいんだ。姉さんとあの女たちに起こったことがすごく残念でね」歌は〈何かを始めたい〉という題で、あとで〈スリラー〉の中の一曲になったものだ。

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伴侶をえると、その相手からの影響力は絶大なものになりますね。それぞれの家族との葛藤が、どの一族もありますが、ジャクソン・ファミリーも例外ではなかったようですね。小姑って嫁にとってはうっとうしい存在であるものです…
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その3へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その3キャサリンは大いなる調整者

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫

マイケルからの伝言


その3


ある日、マイケルがあたしを呼びとめて言った。「姉さんのために書いた歌を聞いてほしいんだ。姉さんとあの女たちに起こったことがすごく残念でね」歌は〈何かを始めたい〉という題で、あとで〈スリラー〉の中の一曲になったものだ。


ある音楽評論家の解釈を読んで、あたしは思わず笑ってしまった。その歌はどうもマイケルの被害妄想と偏執狂を表現しているようだ、というのである。


あの歌は、マイケル自身のことを書いたものではない。全然違う。あたしと義理の姉妹との摩擦を書いているのだ。


“いつも誰かが、あたしの赤ちゃんを泣かせようとしている/話しかけて、悲鳴をあげて、嘘をついている/きみは何かを始めたいだけさ、と言っている”と。


兄弟たちはとてもやさしくて世話好きである。その妻たちは、大急ぎで自分たちの結婚生活の主導権をにぎろうとした。


男たちはヘイブンハーストにくるといつもぼやいていたが、着いたよと家に電話をし、帰るときは帰るときで、いま出るところだと電話していた。


ジョーゼフは息子たちの従順ぶりを見て、母にガミガミ言っていた。「ケイト、まったく何というざまだ、息子たちはみなお前そっくりになってしまった、おれに似ているものは一人もおらん!だらしないやつらがそろって、嫁に勝手ばかりさせている」


若くして結婚したカップルには予測されることだが、ジャッキー、ティト、ジャーメイン、マーロンは、みな家でのもめごとをじっと我慢し、あとで母のところにやってきてはアドバイスを求めていた。


嫁たちはかげで母を蔑んでいたが、母は母なりに“大いなる調整者”の役を務めていた。息子の妻が何を言おうと、何をしようと、息子一人一人にいろいろとアドバイスした。


「お前はあの人のところに戻らなきゃだめだよ。もっとわかってあげて、子どもたちのことを考えて、うまくいくようにがんばるのよ」


自分の結婚生活をよくしようと努力してきた母は、それと同じようにいつも“譲る”ことこそ間違いのないやり方だと、息子たちに納得させようとしていた。


兄たちの結婚生活のトラブルはあたしたちのトラブルになり、毎週のように新しい危機が訪れるように思えた。


時をかまわずに電話が鳴ると、母は起き上がって服を着、どの家庭であとうと争いの火が燃えさかっている家に車を走らせた。まるで第4警報火災の消火に向かう消防士みたいだった。
(※第4警報火災=One-alarm, two-alarm, three-alarm firesそしてfour-alarm-fires)


これは驚くほどのことではないが、父は息子の嫁たちの誰とも関わりを持ちたがらず、一人でも家族のことに干渉するといつも腹を立てていた。


マーロンとキャロルはあるところまできて別れてしまったが、その間キャロルは毎日のようにヘイブンハーストにやってきて、どんなに夫を愛しているか母に泣きながら訴えていた。


今あたしは、マーロンの姉として心から反対しているわけではないと思い、このことを書いている。


両親は息子たちの結婚生活に騒ぎが起これば帰ってくればいいと思っていたので、マーロンは別居中から両親のもとに帰り、キャロルはルイジアナの実家へ戻っていった。


キャロルは、10時前にはベッドにもぐりこみたいという家庭人のマーロンを、これといった理由もなく疑っていた。


morlon-joe-k33.jpg


いつだったか、奥さん連中は夫たちが何かごまかしをやっているのでは、と疑っていた。


有名人、特にあたしの兄弟のようなハンサムな歌手などは、しっかりした成熟した女性を結婚相手に選ぶものとあたしは思っている。


こういう人たちはいつも女に子に追いかけられるもので、いってみれば彼女らは有名人につきものの存在である。


キャロルは、「ラトーヤ、あたしはあなたがマーロンとキスすると、すごく嫉妬したものよ。あとでそのことで2人で言い合いしたわ」と告白した。


「でもキャロル、マーロンは実の弟なのよ」
「わかってるわ。でも自分を抑えることができないの。そうしかできないのよ。『エボニ―』や「ジェト」などの雑誌が家にあると、あたし、見開きの女性写真を切り取って、マーロンが見られないようにするの。『ボーグ』だってそう。女の載っているページはいつだって切り取ってしまうの」


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女性って独占欲が強い、のですよね。姉妹だとわかっててもラトーヤにもジェラシーの炎を燃やしてしまうほど…


キャサママ、温厚で何事も丸く収まるように心がけていつも、息子たちとそのお嫁さんに温かい気持ちで接していたんだな~。すごい母です!

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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その4へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その4 ポーラ・アブドゥルとの不倫

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫




その4


「あたし、見開きの女性写真を切り取って、マーロンが見られないようにするの。『ヴォーグ』だってそう。女の載っているページはいつだって切り取ってしまうの」


「でも、……それってただの雑誌でしょ?」
「わかってる、ただあたし、あの人にほかの女をみてほしくないだけなの」


キャロルを気の毒に思わないわけにはいかないし、また、彼女が真実兄を愛していることもわからないではなかった。


マーロンは家庭に戻ることを拒否していたけれど、キャロルはもう心を決めており、妙に自信を持っていた。まるで将来を覗き見したか、魔術師に知り合いでもいたかといった感じだった。


キャロルは母に落ち着いて話した。「マーロンは自分の方からあたしとこころに戻ってきます。あたし心配していません。何日の何時に戻ってくるかもわかっているんです」


母はキャロルが少し変になってしまった、と思った。でも、はたして当日、キャロルが言ったその時間の10分前に、マーロンはヘイブンハーストの自宅に戻り、以来ずっとキャロルといっしょに暮らしている。



ジャッキーの結婚も、最初から大荒れだった。そして残念なことに、最初の結婚は離婚で終わった。


イーニドと結婚して1年経っていない1975年に訴訟を起こして和解し、1984年までに同じことを何回も繰り返した。


ジャッキーが誰かほかの女性の腕の中に落ちることは、避けられないように見えた。


バスケットボールのチーム、ロサンゼルス・レイカーズの熱心なファンである兄は、ロサンゼルス・フォーラムによくあたしを連れて行ってくれた。


ある試合のとき、あたしはチームのチアガールの一人がじっとジャッキーを見つめているのに気づいた。そっとわきを突っついて尋ねてみた。


「なぜあの人はあんなふうに、いつまでもお兄さんを見つめているのかしら」
「ぼくのことが好きなのさ、わかりきっているじゃないか」と、ジャッキーは自慢そうに打ち明けた。


ジャッキーは、あとでその人を紹介してくれた。
「ラトーヤ、こちらポーラ・アブドゥル」
美しくて、小柄なエキゾチックな顔のブルネット(髪や目などが黒みがかっていること)だった。


paula_abdul.jpg


あたしたちはレイカーズの何人かといっしょにアフターゲームに招待されていたが、あたしは家で降ろしてほしいとジャッキーに頼んだ。


驚いたことに、ポーラはあたしたちといっしょに車に乗り込んできた。「ジャッキー!」と、あたしは兄の耳にささやいた。


「どうするつもり?彼女を車に乗せちゃだめよ!イーニドに見られたらどうするの?こんなところでつかまりたくないわ」


「彼女はただの友だちだよ、ラトーヤ」
「何言ってるのよ、ジャッキー、正直に言ってよ。前に起こったこと、みんな知ってるんだから」


翌日、ジャッキーは「彼女、すてきだろう?」とあたしに聞いた。
「やさしくって、魅力的だ、ということはわかるわ」


ポーラは確かにその通りだった。この時点まで、あたしはこういうことは何も知らされずに育てられてきたが、以来、あたしの考え方は大きく変わっている。


でもその時は、独身の女性が妻子のいる男性と交際するなんて、とただ信じられない思いをするだけだった。


ジャッキーの家庭生活は、確かに不幸だというとはわかった。でも、あたしはポーラとの情事だけは認めたくなかった。


その情事は8年以上も続き、マスコミが伝えたような短い恋愛ごっこや友だち付き合いでは全くなかった。


2人はお互いにとても愛し合っていた。事実、結婚のことを真剣に語り合ったこともあった。でも、1988年にポーラの歌手としての仕事がうまくすべり出してから、結婚話は急に立ち消えになった。


2人はヘイブンハーストでよくこっそり会っては、みんなに不愉快な思いをさせていた。


ポーラは何回もやってきたから、話もたくさんしたし、買い物によくでかけた。ポーラはあたしに、イーニドとの問題を話した。


ジャッキーはポーラに、ピッカピカのスポーツカーという法外な贈り物をしていた。イーニドの怒りや心の痛みはもっともなことと思う。


ポーラはあつかましく家庭にいるジャッキーに電話をしてきたが、兄やポーラがイーニドをどう思っていようと、あたしにはそんな行為はひどく礼儀知らずに思えた。


とうとうポーラは、やってはいけないことをやった。ジャッキーの家の正面玄関に姿を現したのである。

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キャロルの自信っていったいどこからきたんだろう?…
でも元のさやにおさまり、キャサママもラトーヤもほっとしたことでしょうね。

ジャッキーって一番モテたっていうから、そりゃ奥さんご苦労がたえなかったでしょうね。


さて、ポーラ・アブドゥル、イーニドとどう対決するんだろう?

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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その5へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その5ランディと10歳上の彼女

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫


マイケルからの伝言


その5

とうとうポーラは、やってはいけないことをやった。ジャッキーの家の正面玄関に姿を現したのである。


イーニドがドアを開けたとき、ポーラは彼女の暖かい挨拶を受けて驚いたが、中に招き入れられて、もっとびっくりした。


ポーラがあとで話してくれたことだが、中に入ってドアがいきないバタンとなった瞬間、ポーラは自分がとんでもない間違いを犯したことに気がついた。


イーニドはポーラを乱暴に椅子に押し付け、ロープを振り回してそのまましばりつけてしまったのだ。


「イーニドったら金切り声をあげて、“わたし、こうしなきゃならないの”とか“ああしなきゃならないの”とか叫ぶの。でもわたしは、ジャッキーが結婚してたなんて知らなかった、というふりをして、なんとか逃げ出そうとしたの」と、ポーラはその時のことを思い出しながら話していた。


結婚しているとは知らなかったというポーラの話を、イーニドが真に受けてくれたことは、ポーラにとってまことに幸運だった。


ジャッキーの子どもたちも、何が起こっているのかはっきり知っていた。夕食のとき、あたしが可愛がっている姪が聞いてきた。


「ポーラを知ってる?」
「ポーラってだーれ?」と、あたしは何も知らないふりをして答えた。

「ポーラのこと、知ってるくせに!」
「ううん、知らないわ。ポーラって誰?」と言ったあと、あたしはショックを受けた。


「ポーラはステキだよ」と、小さい甥が言ったのだ。
「ステキなんかじゃない、わかってるでしょ?あの人はマミィからダディを取り上げようとしてるのよ!」姪は鋭く言った。


両親の苦しみに罪のない子どもたちが巻き込まれていく姿を見るのは、本当に悲しいことだった。


あたしたちの周りの結婚は、ほとんどが騒動みたいなものだった。両親の例一つとってみても、“だから結婚なんか絶対しない、そんな、苦労の種など誰がいるものか”という結論が、マイケルとあたしにはすぐ出せるのだった。


前に書いたように、問題の1つは、兄弟たちがあまりにも若く結婚したことだった。結婚生活がうまくいかなかったのは、兄弟が結婚前に家族から離れて暮らしたことが、全くなかったことだと思う。(ジャッキーだけは、イーニドと結婚する前、ほんの短い間ひとりで暮らしたことがあったが)

randy1.jpg



18歳のランディはジャクソン家の中でも非常に強い意思を持つ1人だが、10歳年上の女性と暮らしたいと宣言したときは、両親はすごくショックを受けた。


「そんなことはうちのルールに反することだよ」と、母がびっくりして言った。「わかってるでしょ、お前たちは結婚するまでこの家にいなくてはだめなんだよ」


「だったら、ぼくはそのルールを破る最初の人間になりたいな」とランディは冷静に答えた。ガールフレンドのジュリー・ハリスは、ツアーでジャクソンズのバックコーラスに加わっていた美人歌手だった。

randy-jackson-and-michael.jpg

「ランディ、お前はまだ学校でしょ。その女はオールド・レディだよ。なぜお前がそんな女と暮らすために出て行かなくちゃならないの?」母は意地悪い口調で言い聞かせた。


「なぜって、彼女を愛しているからさ。それに、ぼく独立したいんだよ」


翌日、母とジョーゼフとランディが話しこんでいるとき、マイケルとあたしは3人の声を立ち聞きしてしまった。


とうとう母が折れて、言った。「ジョーゼフ、この子をいかせて。しばりつけておかないで、行きたければそのとおりにさせましょう。この子なりのやり方で進んでいこうとしているんですから」


あたしたちは母がそんなふうに譲歩したのに驚いた。ランディとジュリーは、エンシノにある素晴らしいマンションに移っていった。


この弟が去って間もなく、マイケルとジャネットとあたし(ラトーヤ)は、ある夜遅くまであたしの部屋に集まっていた。話をしたり、ゲームをしたりして起きていて、そのうちにそこで眠ってしまうということが時々あった。


電話が鳴ったけれど、あたしは出なかった。我が家の電話番号を、なんとか知ったファンに違いない、と思ったからだ。


また鳴り始めたとき、マイケルが心配そうにこちらを見て「ラトーヤ、出た方がいいと思うけど」と言った。あたしは受話器を取り上げていった。


「もしもし-------」
聞きなれない声がした。

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「ポーラってだーれ?」ってしらばっくれても子どもってわりとお見通しなんですよね~。

ジャクソン5のメンバーは女性の対処法を持ち合わせてなかったようですねえ。

“結婚“に夢を見いだせなかったラトーヤとマイケル…両親だけでなく兄弟たちの姿も幻滅する原因だったんですね。


聞きなれない声の電話は一体何だろう…?

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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その6へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その6ランディの瀕死の事故

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫

マイケルからの伝言


その6


また鳴り始めたとき、マイケルが心配そうにこちらを見て「ラトーヤ、出た方がいいと思うけど」と言った。あたしは受話器を取り上げていった。

「もしもし-------」


聞きなれない声がした。「あの--------わたしあなたの弟のランディだと思いますけど、ちょうど自動車事故に遭ったのを見ました。


とてもひどい事故なんです」母とジョーゼフも電話を取り上げて聞き入っていた。


「あなたが見たのはどんな車でしたか」とジョーゼフが尋ねた。
「メルセデスの450SLでした」


ああ、なんということでしょう!車の名称も型式もまさしくそのとおりだった。とにかく電話してきた人の言葉に嘘はないとあたしたちみんなが感じた。


現場の病院に電話を入れると、「はい、ランディ・ジャクソンさんは極めて重態で入院されました。すぐお出で下さい。あまり長くはもたないと思われます」という看護婦の言葉だった。


あたしは泣きながらその場にひざまずいた。
「ランディが?なぜ、ランディなの、どうしてあの子がそんな目に遭うの」でも、弟と妹はすぐあたしを黙らせた。


「ラトーヤ、そんなことするなよ」と、マイケルが強い調子で言った。
「そんなことじゃ、お母さんがおろおろするばかりだよ」
二人に手伝ってもらって服を着たあと、あたしたち5人は車に急いだ。


病院への道のりはひどく苦しいものだった。ジョーゼフは非常に注意深いドライバーだ。マイケルとジャネットとあたしはいっしょに後部座席に座りながら、絶対に間に合わないのではないかと思った。


ただ車に揺られて目的地まで走っているのではないことが、ひどく耐えがたい思いだった。


乗っている間ずっと、もしランディが死んだらどうしよう、と恐ろしく辛い考えが何度も頭に浮かんでは消えた。


事故当夜は、ロサンゼルスはどしゃ降りの雨に見舞われた。ランディは愛車メルセデスで、カフェンガ大通りを巡行速度で走っていたとき危険なカーブで横滑りし、コンクリートの街灯に激突したのだった。


衝突の威力はすさまじく、ボンネットはアルミホイルみたいにめちゃめちゃになり、屋根はつぶれ、エンジンは運転席のほうに押し込まれて弟をはさみつけたのだった。


駆けつけた警察と救急車は事故車をひと目見て、運転者は死んだものと思った。曲がりくねった金属の中から、救命ジョーズを使ってランディを救い出すのに1時間かかった。


両足が何か所も骨折していたが、いちばんの傷害は左の足首で、医師の一人は“粉砕された状態”と説明した。


病院の救急部に大急ぎで入ると、ランディがショック状態で横になっていた。医師はあたしたち5人に注意した。


「どうぞお会いする時は、何もなかったようなふりをして下さい。本当ですよ。強調しておきますが、彼の脚は絶対見ないように。脚はどこもバラバラで、肉片がぶら下がっているのです。どうか平静を保つように心がけてください、彼のためですから」


「痛い、痛い」というランディのうめき声が聞こえてきた。
面会に行く途中、警察官が医師に言った。「彼は回復しないだろうね。この状態でいるのだって奇跡なんだから」


すると「もし治るとすれば、たぶん両脚を切断しなければならないだろうね」医師はおさえた口調で答えていた。


あたしが泣き崩れるかもしれないと知り、マイケルはあたしをわきへ連れてきて、医師の指示を繰り返した。「ラトーヤ、一言も話しちゃだめだ。動きも見せちゃいけないよ」


あたしは落ち着いていようとしたけれど、ランディの顔を見たとたんに思わず息をのんだ。手の施しようがない、と医師は言った。


「助けてください!」とランディが泣きじゃくりながら言った。でも、自分の傷がどんなに重症なのかは知らないのだ。あたしの頬を涙が流れた。


ただ泣くしかなかった。マイケルは怒ってあたしの腕をとり、外へ連れ出して落ち着かせようとした。しばらくして、ジョーゼフはお決まりの同情を見せながら息子に説教をした。


「自分の家にじっとしていればこんなことにはならなかったんだ」


あたしたちはその夜ずっと、病院で寝ずの番をした。医師団はランディの片脚か両脚を切断したいということだったが、ランディは何度も繰り返して「ノー」と言うのだった。

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恐ろしい出来事がジャクソン家を襲い、絶望の淵に立たされるんですが、こんなときも意地の悪いジョー父は、自分の意見が絶対正しいんだと強調し不快な言葉を吐くのですよねえ、勝気な性格…
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その7へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その7ランディ奇跡の回復

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫

マイケルからの伝言


その7

あたしたちはその夜ずっと、病院で寝ずの番をした。医師団はランディの片脚か両脚を切断したいということだったが、ランディは何度も繰り返して「ノー」と言うのだった。


翌朝、医師は、ランディの生命は危機を脱したが、再び歩けることはないだろうと説明した。


それからの数週間、弟の症状は劇的に悪化し、切断が唯一の方法であるように思われたことが何度かあった。


しかし、そのたびに彼は勇敢にも奇跡的に回復したのだった。ランディの長い入院生活の間ずっと、ジュリーは彼にぴったり寄り添い、あたしの両親も、彼女への感情をもう一度みつめなおさざるを得なくなった。


ランディがついに苦痛から解放されて車椅子に乗れるようになると、母はフルタイムの看護婦を雇おうと言い始めた。


ジュリーは聞き入れようとしなかった。
「あたしこそ、あの人の看護婦なんです」と言い、また実際にそのとおりで、ランディが薬を飲んだかどうかを確かめ、健康食品を用意し、包帯を交換し、どこへでもランディの行きたいところに車椅子を押していった。


ジュリーが決して金目当てではなく、心から彼を愛していることはだれの目にも明らかだった。


ランディはどんな鎮静剤も受け付けず、また、医師の気のめいるような予後診断も拒否して、「ぼくはもう一度歩くんだ」と言い張った。


「ぼくは自分を信じているし、自分にはそれができるとわかるんだ」それには何回もの手術や耐えられないほど辛い理学療法と、強烈な意志の力に満ちた何年かがかかったが、弟は医師団が間違っていたことを身を持って証明したのだった。




1980年、あたしはソロの歌手として仕事を始めた。というより、マネージャー兼父親があたしのためにそうした、と言うべきである。


ジョーゼフの考えでは、あたしがショービジネスに入って行くのは何の問題もないということだった。


しばらくして、あたしはショービジネスに関する法律を勉強したが、父は何かにつけて「なぜそんなことをするんだ」と尋ね、「そんなもの必要な」いと言ってあたしのやる気をなくさせるのだった。


あたしはビジネスと名のつくものがどんなに複雑なものか知っていたので、父の言葉にはうなずけなかった。


だが、しばらく返事はためらっていたのに、いざ歌い始めたとなるとそれに全力をあげて取り組んだ。


ハリウッドでまた10年を過ごすことになったが、その汚い裏面に気がついた。これまであたしはずいぶんと単純だったな、と笑い出したいような気持になる。


一例をあげると、有名な芸能人の美しい夫人が、あたしを家へ招待すると長い間言い続けていた。


彼女はあたしのことをほとんど知らないし、かなり年上の人だったので、彼女のしつこさと親しすぎる態度を理解することができなかった。


あとで、彼女とその夫は乱交パーティを主催することで評判であり、彼女がとりわけ若い女性を偏愛していることはそんな仲間内ではよく知られている、ということを聞いた。


あたしは早くもこのことで、芸能界にいる女性は誰に対しても、たとえ家族の友人に対しても警戒が必要だということを教えられた。


何年も前からジャクソン家の知り合いだった有名なある年配の俳優が、自分が配役を決めるある番組の台本の読み合わせに、ある日の午後、事務所まで来てくれないかと頼んできた。


あたしの家族は毎年夏にはハワイで休暇をとるのだが、その夏は母とあたしがそのオーディションの終わり次第、家族に合流するというプランだった。


母とあたしが彼の事務所がある印象的な共同ビルに車を止めると、助手の1人に「彼はラトーヤ1人に会いたいのです」と言われ、母は車に残った。


秘書がそのスター俳優の事務所に案内してくれたけど、そこには素晴らしい家具、木材をふんだんに使った壁、重々しい大理石の机などがぜいたくに備えつけてあり、彼はその机のうしろに腰を下ろしていた。


あたしはその向かいの椅子に着いた。秘書が出て行ってドアを閉めると、すぐ彼はこっそり机の下に手を伸ばしてボタンを押した。背後でカチッと鋭い音がした。

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本当にそうなんでしょうか…
確かにセレブたちは、別れた恋人たちにセックステープやセックス映像を暴露されたり、売られたり…油断も隙もない世界なんですよね~。


ラトーヤだけに会いたい…?
なぜこっそり机の下に手を?閉じ込められた?そうだとしたらどうなる?

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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その8へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その8キャスティングカウチ

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫



その8

あたしはその向かいの椅子に着いた。秘書が出て行ってドアを閉めると、すぐ彼はこっそり机の下に手を伸ばしてボタンを押した。背後でカチッと鋭い音がした。




思いやりあふれた声で彼が尋ねた。「ご機嫌はいかが?」
「ありがとうございます、元気ですわ」


「何か飲み物でも、どうです?」
「いえ、結構です」


「きみは家族の中で甘やかされているね?」彼はからかっていた。
「いいえ、そんなことありません」


「わかってるだろうが、ぼくはきみの仕事はずっと見てきた、きみは美しい人だ…」


ちょっとした話をしたり、きわどい暗示をかけてきたりして1時間ほど経つと、彼は机の向うからあたしの近くまで寄ってきて、「ラス・ベガスで夕食でもいっしょにいかがです!?」と聞いた。


「できませんわ」
「どうしてです?」


「よく知らない方とは夕食をいただきませんの」それは本当だった。
「きみはぼくを知っていますよ」と彼は答えた。
「もう1時間以上も話し合っているんだ」


「そうですね、でも本当に知っているとは申せませんわ。それに、今夜遅く母といっしょにハワイに行かなくてはならないんです」


「ぼくは今夜ショーがあるんだ。いっしょにいらっしゃいよ」彼はまるで懇願するように言った。


「欲しいものは何でもあげるから。買い物にも連れていくし、欲しいものは何でも買ってあげるよ」


「あなたに買い物に連れて行っていただく必要はないわ。欲しいものは自分で買えるんですもの」


あたしは以前キャスティング・カウチのことを聞いたことがあったけれど、まさか自分の身に起きるなんて思ってもみなかった。
(※キャスティング・カウチ=セックスをした相手に役や契約を回すこと)


家族の友だちでもなく、お祖父さんほど年とった人でもない。あたしは精いっぱいに事務的な口調で言った。


「あたし、ここには台本を読むつもりで来たんですが、もう始めませんか?外で母が車に乗ったまま待っておりますので」


「よろしい、きみはその役が自分のものになることはわかってるね、ラトーヤ」彼は意地の悪そうな笑いを浮かべた。


「でも、まだ読んでいないんです」
「きみの役になるんだよ、ハニー…。今夜、ぼくといっしょに食事すれば、だがね」


彼はまるでサメのようにあたしが座っている椅子の周りを回り始めた。あたしはいらいらして椅子から跳ね上がり、長椅子に移った。


これからどうしようかと考えをめぐらしている間、彼はプレイヤーのほうに歩いていってレコードをかけた。


「きみの瞳がぼくに何を思い出させるか、知ってるかい?」と、彼はうっとりさせるような声で言った。


歌の中にその答えがかくれていた。“きみの大きな茶色の瞳に見入れば、瞳はぼくに語りかけてくる…”わぁ、いやだなぁ。

0728casting.jpg


曲が部屋に鳴り響いている間、あたしの心はぐるぐるかけ回っていた。どうしたらここを脱け出せるのだろう?


「あたしを出しなさい。ここにはいられないの。あなたと夕食に出るわけにはいきません!」とうとうわたしは、自分でもびっくりするくらいの力のこもった声で言った。


「あなたが思っているようなことは起きないわ。あたしはそんな女じゃありません。役が欲しくてたまらないわけじゃないのです。ここにきたのも、あなたが声をかけてきて、父が行ってくれと言うからきただけです。さあ、あたしを行かせてください」


「だめだ!」彼の声がチャーミングな感じから急に命令口調に変わった。あたしは長椅子から飛び出し、ドアのほうに走った。

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キャスティング・カウチ(長椅子)…往年の女優さんでこの言葉ってヒジョーに有名になったんですよね~。去年メ―ガン・フォックスが大物監督だか、大物俳優に「仕事やるからやらせろ」と言われたってあきれていましたね~~。

さて、いったいこの部屋からラトーヤ、どうやってでる?

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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その9へ続く
 
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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その9ラトーヤの1人芝居

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫


Latoya Jackson


その9

「だめだ!」彼の声がチャーミングな感じから急に命令口調に変わった。あたしは長椅子から飛び出し、ドアのほうに走った。




すぐ、ドアはロックされているんじゃないか、と思った。ふと気づくと、彼のごつい手があたしの頭の上にある。


「きみはどこへもいかないんだよ!さあ、座るんだ!」まるでペットにでも命令しているみたいだった。


「きみはぼくと食事に行くんだ。そしてドレスを買いにロデオ・ドライブに行くんだよ。そこからまっすぐベガスに連れて行くからね」

rodeo dr


力で抵抗することは彼の決心を固くするだけだと思い、あたしは別の攻撃法、つまり降伏戦法に出た。


「オーケー」とあたしはおとなしく言って、「その役、本当は欲しかったの、すごく欲しいの。あなたの勝ちよ」


老人はにんまりした。「その役はきみにぴったりだよ。きみにもわかるだろう?ぼくがきみを愛していることもわかるだろう。いつだってきみを愛してたんだ」


あたしは話題を変え、すぐそこに迫っている週末の晩、それも2人で過ごす禁断の夜のことに、いかにもわくわくしているふりをして、どこに泊るのか、どこで食事をするのかなどと聞いたりした。


「そうだわ!」とあたしは急に大きな声で言った。「なによりもまず、うちから少し持ってくるものがあるわ、何時に戻ってくればいい?」


このほんのちょっとした1人芝居だけでも、あたしにオーディションの役を採れるだけの演技力はあっただろう。


だって、老人にあたしが本当に大急ぎで戻ってくるに違いない、と思い込ませてしまったのだもの。


とうとう彼はあたしを事務所から出してしまった。あたしははやる気持ちを抑えて部屋を出たが、その時はとっておきの可愛い微笑を彼に送ってあげ、それから転げるようにして車のところに走って行った。


どんなことが起こったかを母に話したとき、母は「今度はお前について2階に行くよ」とつぶやいていた。


母はあたしと同じくらいショックを受けただろうと思ったのに、言ったことはそれだけだった。


そして、この件について2人は二度と話題にすることはなかった。そのときはこんな話は忘れてしまいたいと思っただけだったが、年齢が上がるにつれて、あの時の母の反応はどうも変だった、と考えるようになった。


もしこんなことが自分の娘に起きたら、と想像すると、あの時の母の受け身的な反応がどうにもわからなかった。


その年も遅くなって、あたしは最初のアルバム《ラトーヤ・ジャクソン》を録音した。


計画を進めるにあたり、ジョーゼフはプロとしての信用も何もないプロデューサーを選んだ。


このことは、父のマネージャーとしての欠点をはっきりと示す例になった。父は仕事をスタートさせるのは上手だったが、その中に深みに足をとられて身動きできなくなるのだった。


そんなわけで、子どもたちは1人残らず父の管理体制から逃げ出していったのだった。


海千山千の実業家のつもりでいたけれど、ジョーゼフはあまり世間馴れしていず、何でも人格をベースにして重要な決定を下した。


ある人物が好きだったら、その人の優秀性とか欠点とかには関係なく雇った。父が悪知恵の働く人物に騙され、父のクライアントであるあたしたちが損害をこうむったのも当たり前の話である。


母は頭をふりふり父のことについて言っていた。「あの人はいつも背中に“騙してくれ”(kick me)と書いて歩き回っているようなもんだよ」


協力者の中には、とりわけひどく父を騙した手合いも何人かいた。その1人で胡散臭いジョージア出身の男は、働けるのは火、水、木曜日だけで、週末の4日間はいつも東部へ飛行機で戻っていた。


ジョーゼフはその男の言う“コミットメント(関わり合い、拘留)”という言葉の内容も追求せず、旅費まで払ってやっていた。


ところがその男の“コミットメント”とは、本人か誰かが罪を犯し、なんと“仮釈放”と関係のある言葉だとしだいにわかってきたのだった。

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ロデオ・ドライブは確かに魅力的だなあ…おっとしかしこんな取引には応じられない!

やっぱり、ラトーヤは“エホバの証人”としての信仰を守っていたんだろうか、きっとそうでしょうね。

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インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー第五章その10ナイト・タイム・ラヴァー

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー
(1991年9月10日)
原題「LA Toya: Growing Up in the Jackson Family」
著者 ラトーヤ・ジャクソン 訳 高橋伯夫

Latoya Jackson


その10

ところがその男の“コミットメント”とは、本人か誰かが罪を犯し、なんと“仮釈放”と関係のある言葉だとしだいにわかってきたのだった。


ジョーゼフは力づくでもマイケルにあたしの演出をさせようとしたが、マイケルは逆らった。


他人に対するマイケルの気前のよさはよく知られているが、家族の一員については自分自身の力で成功すべきだと彼は確信しているし、あたしも全面的に彼に同意している。


あたしはいつだってラトーヤとしての自分自身の成功を得たいと願っていたけれど、ジャクソンという有名な名に頼ってそうなりたいとは思わなかった。


マイケルとは家庭内ではほかの兄弟と同じように扱われているかもしれないけれど、大衆の目には力強く高くそびえるような存在で、誰もができればあやかりたいものだと思っている。


実のところ、あたしはアルバムのどこにでも出てくるジャクソンという名は、欲しいとさえ思わなかった。でも、父はジャクソンの名を利用しろと主張した。

Nighttimelover.jpg


父はしつこく何回も言い続け、気乗りしていなかったマイクを説得して、〈ナイト・タイム・ラヴァー〉という歌をあたしと一緒に作曲、プロデュースすることに同意させてしまった。


仕事をしているマイケルを見るのは魅力的なことだった。マイケルもあたしもピアノは上手ではないけれど、メロディくらいは弾くことができた。


マイケルは頭に浮かんだメロディをピアニストに伝えたりテープに吹き込んだりし、そのあとでそれぞれの楽器がスキャット(※歌詞を伴わない歌唱)していって、どんどん音を重ねていくというのがいつものパターンだった。


「ダー、ダ・ダ・ダー、ダー、ダ・ダ・ダー……、ドラムはそれでいこう、ベースは、ア・ダン、ダン・ダン・ダン、ア・ダン、ダン・ダン・ダンとこんな感じでな…」といった具合にマイケルはギター、キーボード、ホルンの各パートも聴いていき、それを全部声に出して繰り返すことができた。


とても人間業とは思えない光景だった。各パートが全部重ねられてプレイバックされると、楽器の代わりに声を使ったフルバンドのように聞こえてくる。


そのうちにマイケルは、どこにでもあるテープレコーダーにドラムの入りやフックの場所やらを口で説明しながら録音し、いわば歌の“書きとり”をやるようになるかもしれない。実際に聴いてみないと信じられませんよね。


レコーディングでは少しは冗談ぐらい出るのかと思っていたけれど、マイケルにとって作曲とは“真剣な仕事”である。


「用意はいいかい?」とインターフォンで伝わってくる声は、まるで違った人のような力のこもった感じだった。


「いいね、こんな風に歌ってほしいんだ……」と、マイケルはそのフレーズを正確に歌ってみせた。


そのトラックが終わったあとで、あたしの歌をプロデュースしたくなかったたった1つの理由は、「ジョーゼフがしろと言ったからだよ」と、彼は打ち明けてくれた。その言葉を聞けば、もう何も言うことはなかった。


編集録音が全部終わってテープを聴いたとき、あたしはとても喜んだ。でもマイケルはよくよく考えたあげく、録音の編集をやりなおした。


それもすばらしい出来だったけれど、前とは少し違う感じがした。あたしはマイケルを信頼し、マイケルはベストを尽くしたのだと信じた。


しかし、母は違うように受け取っていた。「マイケルは嫉妬してるのよ」と母は言った。


「あの子は家族の誰かが自分より大きくなるのを怖がっているの。だからスタジオに戻って、前と違うものにせずはいられなかったのよ。その証拠に前のほどよくないじゃないか」


母のこんなバカバカしい話は初めてだった。「お母さん、マイケルが悪くしたのか、それとも前の方が好きなだけなのか、あたしにはわからないわ。でも、マイケルはたぶん、こうしたらよくなると思ってやったんでしょう」


母の顔は「でもあたしの言うとおりよ」と言っていた。
「マイケルが嫉妬している?そんなこと信じられないわ」あたしはそう言って立ち去りながら、心の中でつぶやいていた。


“母は何をしようとしているのかしら。母はマイケルのことはよく知っているのに、どうしてあんなことが言えるのだろう」

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ジョーゼフだけには、指図されたくない!というマイケルの気持ち。彼の憤りはハンパではないものだったんだなぁ…(;一_一)

ラトーヤの「ジャクソンという有名な名に頼りたくなかった」というくだりも、日本では本当に誤解があって、ラトーヤの真意はまったく伝わっていないのが残念…

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